当社は、2006年にカーテンの業界に風を吹かそう、と始めたユーザー認知型のオーダーカーテンブランド、「WAVESALAD（ウェーブサラダ）」を全国のインテリアショップに販売しています。
当時はオーダーカーテンは専門知識の宝庫でお客様にとっては生地選び方や価格など解りづらい商材でした。販売している店舗も専門店が多く、必要に迫られなければ訪問したりできにくい状況でした。
すなわちオーダーカーテン売り場は、日常とかけ離れた遠い存在だったと思います。そこで、大手住宅メーカーさんとインテリアショップ向けメーカーさんとタイアップしあたらしいコンセプトのカーテンブランドを発表しました。
新しくしたい、多くの方の目に触れ、気軽に生地を触ってもらえる様、ショッピングモール等のインショップに販路を開拓して行きました。
当時のインテリアショップではオーダーカーテンの取り扱いはなく、やはり販売に自信やスキルが足りないとの認識が一般的で研修や説明などに多くの時間を費やしました。我々のブランドは、オーダーカーテンの価値を高めたいとの思いから他のカーテンメーカーではデザインしないようなトレンドに特化したシリーズや当時は市場になかったキッズデザインなどを中心に構成し、また価格についてもユーザー目線にたち、わかりやすい価格表に拘りました。
通常では縦横に複雑なマトリックス価格表が主流であったため、ユーザーには分かりづらく見積もりを信じるしか手段がないのもカーテンの価値観に貢献できない要因に感じていました。当時の購入者はカーテン総額で高かったとの記憶だけが多いと思います。
我々はあえて1窓で価格が簡単にわかり、横幅が増えた分だけ金額を加算していく価格帯を選び、通常のインテリアショップで在庫を抱えるような卸し価格のみを設定しスタートしました。従来のカーテン業界では建築の下に組み込まれ住宅メーカーや工務店をトップに流通掛け率が設定されています。大切に糸から選び、ゆっくり織物に加工してカーテンの生地は出来上がりますが、流通のためにオーダーカーテンは非常に高価なものに変化を遂げていました。
そこで我々のブランドは、販売店舗様とその先のお客様だけを見据えて価格を抑え込んで、より安心してお買い物できる価格を提示することに拘りました。

お客様が日頃からカーテンの売り場に接し、気になるインテリアショップの片隅に厳選された生地見本がある光景を夢見て「WAVESALAD」は船出したのです。

限られたスタッフで何役もこなし、開発から管理、製造までをカバーしております。中でも開発の中心に据えたのが、地域性です。
幸い当社は尾州地区に位置し戦前より織物の栄えた地域で、柄を織りなす織機を多く抱えた地域です。そんな織物のまち尾州も素材がポリエステルに移行するとともにより安価に織物を作り、一度に大量の染色機械で染める後染めを多く生産するようになっていき、また遮光カーテンの登場であと染め柄物カーテンは徐々に衰退していき活力を失っておりました。
そこでその産業の原点に立ち返り糸染めの織物を我々のブランドでは多用し、あと染めでは表現できない多彩な色合いを企画し、当時を知らない現代の購入者に人気を集めました。この結果は、我々にとって大きな喜び（自信）になっています。

戦前から栄えた織物地域も今では高齢化が進み、後継者不足などの多くの問題を抱えております。我々は高齢な技術者に実際作った織物がどのように展示され販売されているかを開示しています。インテリショップは地域の華やかな場所が多く技術者もなかなか出向くことのない場所です。
我々は一次生産者のかたにも商品に愛情をもっていただき、洗練されたインテリアショップで平日などに見ていただきたいと考えています。
消費者の匂いを感じられてこそ、ものづくりの重要なファクターであると考えております。最近ではアパレルを中心にしたスタイルショップでも販売が始まっており、よりカーテンを身近に感じていただける環境が整いつつあると感じています。

取り扱い店舗が増えるとともに、より専門性をなくしていかないと、と強く感じています。オーダーカーテンは細長く縫製した見本を中心に店舗内に展示されています。インテリア商材でも実物が購入できない唯一の商材です。
スーツを生地でしつらえた時代のままカーテンは現代に存在します。
窓のサイズや取り付け工法、下地材の影響でサイズは多岐に渡ります。
どうしても販売員のスキルが必要になる商材であり、販売スタッフの移動で販売が低下するのも実際に起こります。

そこで我々は展示見本にQRコードを表示して日々の在庫状況や他の色などの情報を日本で初めて開示したメーカーです。いまその考えをさらに加速しお客様の対応など様々な販売事案に挑戦しています。そこには課題である実際の自宅でのイメージがわかないとのお声から、カーテンの多サイズやさまざまなスタイルをスマホでご自宅の窓に表示できるシステムを開発し内容も入力からセレクトに移行しご自宅でもゆっくり検討ができる仕組みを構築しています。店舗では購入する内容を取り込むだけで決済に移行できる仕組みです。
もちろん実際の小さな生地をご自宅にお届けし日差しの確認や厚みなどの確認もしていただけます。また以前からのお使いのカーテンを引越しに合わせてリサイズするサービスも開始予定です。それらの内容を実際の店舗様と個別契約しお客様の利便性を高める活動を全国で開始していく予定です。

最後に今後は新しい販売方法の仕組みやAR表示機能、ユーザー見本やリサイズなどのサービスをセットで別途契約店舗別サブスクリプションにて広めていきたいと思っています。
社内システム面でもデジタルツールによりより効率的になり、販売面でもオンラインでの商談に対応したスペースやお客様や店員様向けにスタジオを作り現象や状況のリアル化など一新された活動になる予定です。
SNSなどを駆使しHoｗTo動画など、業界精通者がノウハウを提供し販促します。
経験や実績に裏付けされた職域が中心であったカーテン業界に対し次世代の活動を中心で成し遂げていく社員を募集します。
カーテンをもっと身近に、今までのカーテン業界ではない、楽しく、新しい風を一緒に吹かせましょう。